熊本ー大分 特急やまびこ号 乗車記
熊本と大分を結ぶ交通機関と言えば豊肥本線の九州横断特急とこの特急バスやまびこ号です。
1960年代に運行を開始した老舗の部類に入る都市間バスです。
熊本から阿蘇を越え大分に至るルートは、これまで幾度となく災害に襲われ、近年でも2012年の九州北部豪雨や2016年熊本地震により豊肥本線や幹線道路に影響を与えています。
2017年現在も熊本地震による影響が残り、特に豊肥本線は立野付近における大規模崩落により長期不通を余儀なくされているほか、並行する国道57号線(=やまびこ号ルート)も同様に不通となっており、迂回を強いられています。
やまびこ号は、災害を受けながらも県庁所在地間を結ぶ足として、また山間部の幹線路線バスとして今日も走り続けています。
そんなやまびこ号で行く熊本から大分への旅、どんな旅になったのでしょうか。
今回はWEB SUNQパスを使用します。スマホ画面を見せるだけで乗り放題です。
さて乗り込みます。この日は九州産交バスのガーラです。このタイプは九州産交バスには2台しかありません。
車内はブラウンを基調とした落ち着いた色調です。
横4列の10列仕様でゆったりしています。
フットレストも備えています。
シートポケットには最近全国的によく見るシートベルト着用の案内。
そして九州産交バスの総合時刻表です。便利なので1冊頂いておくといいですね。
熊本のガイドブックも装備です。
やまびこ号に投入されるバスの車種は頻繁に変更されます。
JR不通の影響でお客さんが多い便もあり、トイレが付いていない車両で運行される日もあるようです。(トイレ休憩はもちろんあります。)
さて、バスは阿蘇くまもと空港を過ぎ、肥後大津駅を経て立野に向かうのが正規のルートですが、残念ながら熊本地震により立野付近は大規模崩壊しており国道57号線は通行止めです。外輪山を越えるミルクロードへ迂回します。
バスは阿蘇駅で1度目の休憩をし、さらに外輪山を越えて大分県に入りました。
やまびこ号は阿蘇~豊肥地区間の区間乗車もできるため、地域内幹線路線バスの役割も担っています。
ちょうど乗車した日から産交便のみ、道の駅あさじで2回目の休憩をするようになりました。(これまでは道の駅すごうで休憩)20分休憩なので買い物が捗ります。
なお、大分バス便はこれまで通り道の駅すごうで休憩します。2017年12月からは10分休憩→30分休憩になるようです。
おいしそうな山葡萄ソフトですが、朝はやっていませんでした。
さて、買い食いします。鶏飯を稲荷でつつんだ鶏飯いなり。パクパクいけます。
豊後牛メンチはジューシー。
大分と言えばカボスかなと。本当は山葡萄ソフトが食べたかった(笑)
そして順調に走行し、ほぼ定刻で大分駅そばの要町に到着。各地への高速バスが出ています。
大分駅は大きなアミュプラザが出来ています。JR博多シティの縮小版のようなものです。
駅前のバスターミナル広々です。
駅ビル屋上には鉄道神社があります。
JR九州のキャラクターあそくろえもんが手水の使い方を教えてくれます。かわいい。
アトラクションの一環かと思いきや、由緒ある神社でした。
やまびこ号の4時間半の旅、途中で長時間休憩があり、また阿蘇の雄大な景色もあって楽しいバス旅になりました。
熊本~大分間は高速交通に恵まれず、時間はかかりますし、災害で寸断するリスクの高い区間を通過しますが、その分味わい深い旅が楽しめます。
滝室坂のヘアピンカーブあり、高規格道路もあり、空港に駅に道の駅に川に温泉にと様々な場所を経由するやまびこ号の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。