【熊本‐福岡 高速バスひのくに号】 片道1,780円~とお得! バスもり! スマホ回数券(web回数券)の使い方と乗車記
火の国熊本と福岡を結ぶ老舗高速バス、ひのくに号の乗車記をお送りします。
1962年に一般道経由で運行を始めた伝統あるひのくに号、九州自動車道が徐々に開通していくにつれ、高速道経由区間が増え、現在は益城熊本空港インター~大宰府インター間が九州自動車道、 大宰府インター~半道橋ランプ間を福岡都市高速を経由して運行されています。(スーパーノンストップ便)
スーパーノンストップ便、植木インター経由便、福岡空港線の3つの系統が運行されていて、約100往復も運行されている超高需要路線です。
一部便(*)を除き、予約は不要の座席定員制で、市内路線バスのように気軽に利用できます。
運賃は熊本駅前及び熊本交通センター~博多バスターミナル、西鉄天神高速バスターミナル間で2,280円ですが、ネットで買える4枚つづりのスマホ回数券利用で、1,780円まで下がります。
(*)以下の5便のみ、とても利用が多く、1か月前からの予約制です。
熊本⇒福岡空港 熊本交通センター 4:35発 と 5:05発
福岡⇒熊本 西鉄天神高速バスターミナル スーパーノンストップ 23:00発 植木IC経由 23:05発 スーパーノンストップ 23:40発 (博多バスターミナルは経由しない便)
目次
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スマホで買う 4枚つづり回数券の買い方 使い方
「バスもり!」というアプリをダウンロードして買うことができます。
バスもり! — 高速バス乗車券の予約から購入までを全てサポート
クレジットカードやネットバンキング決済なら、乗車中の車内でも購入できますので便利です。
アプリを開いたら「回数券・フリーパスの購入」をタップするとOK。
出発地は熊本、到着地は福岡を選びます。
すぐに決済画面まで進みます。
なおクレジットカードはVISAかMASTERだけですのでご注意を。
次に使い方。
ひのくに号は予約不要の定員制です。なのでスマホで買うのはあくまで「回数券」。
座席が確約されているわけではありません。
「回数券」なので、降車する際に1枚使う(=「もぎる」)操作がいります。
アプリのチケットタブからひのくに号回数券を選んで、画面をスライドさせ「もぎる」操作を行います。
もぎる操作を行ったら、QRコード撮影画面が出てくるので、降りる際に運賃箱に貼り付けてあるQRコードを撮影して運転士さんに画面を見せることで完了です。
QRコードの読み取りに時間がかかることがあるため、最後の方に下車するといいと思います。
バスの振動で運賃箱のQRコードが撮影出来ないときは、運転士さんが別途紙に印刷されたQR コードを持っていますので一言言ってみるといいでしょう。
新幹線は最安値で九州ネット早得7が7日前のネット予約で2,570円ですから、それより800円近く安い計算です。バスは2時間、新幹線は40分と所要時間は全く違いますので、旅行目的に応じて使い分けるのが賢いでしょう。
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乗車記
車内は4列がけのシートが10列もしくは11列並び、高速バスとしては標準的な仕様だと思います。補助席も装備され、混雑する時間帯は補助席まで使用されることも多いです。トイレは後方(一部車両は車内中程)にあります。
産交便では、足置きが装備されていることもあります。
乗車した車両にはコンセントもあります。
西鉄便だと標準装備です。
産交便はここ数年の車両は装備していますが、経年車はほとんど装備がありません。
コンセントが必要であれば西鉄便を利用すると間違いないでしょう。
スーパーノンストップ便は熊本都市圏と福岡市内の都市間輸送に重点を置いたダイヤとなっており、熊本都市圏北端である「西合志」バス停を出ると、博多バスターミナルまで停まりません。
熊本行きは西鉄天神高速バスターミナル23:40発と遅くまで走っており、福岡の夜を楽しんでも、宿泊せずに熊本に帰ることができます。
一方、植木インター経由便は、途中の植木インターや菊水インター、八女インター、広川、高速基山と途中の主要インターなどでこまめに停車し、鉄道では拾えない高速道路沿線の需要を取り込んでいます。
福岡空港線は、その名の通り福岡空港までの系統で、高速上の全てのバス停に停車する各停便です。
熊本交通センター朝4:35発があり、早朝の航空便利用に便利です。
今回は熊本を7時台に出るスーパーノンストップ便に乗車しました。
再開発が進む熊本交通センターから乗車します。このエリアは2年後には複合商業施設が建つ予定です。
バス待機場などがあります。高速バスは、市電が走る電車通り沿いのバス停から発車します。
24番乗り場からの発車です。乗車予定の1便前の福岡空港行きが停車中です。
平日の6時台なんて10本もあります。5時台でも8本も運行されています。定期券も販売されていて、高速バス通勤・通学利用があります。
福岡空港行きが発車しました。熊本市内の方であれば、主にアジア方面の国際線利用時は福岡空港を利用します。熊本県北と福岡県南の方は、国内線も福岡空港を利用されるため、福岡空港行きひのくに号が丹念に停車して需要を拾います。
後ろから熊本空港行きリムジンバスも出ていきました。
今回乗車するのはこちらのスーパーノンストップ便です。運行は九州産交バスです。
産交便は、夏場は夜行便でなくてもカーテンが初めから全てしめられた状態で運行します。車内温度上昇を防止する目的とのことです。
最終的にはほぼ正座席が埋まる程度の乗車率で西合志を出ました。幸い私の隣は空席でした。後ろの方に座ると隣が空席になる確率が若干上がります。
九州道を北上します。沿線は農村地帯が多く、のどかな雰囲気です。
途中で菊池川を渡ります。
あと1か月もすると黄金色の景色にかわります。
福岡県南では新幹線と遠くで並行します。
久留米付近は街中に高速道路が通っています。典型的なロードサイド店舗の景色が見られます。
筑後川を渡ります。
背振山脈が見えます。
鳥栖ジャンクション付近は、九州の高速道路の「へそ」で、各県に行くのに便利なため、物流センターが立ち並びます。
鳥栖ジャンクションです。
上に架かる橋は、サガンクロス橋と言って、九州道の福岡方面から長崎道の佐賀方面へショートカットする橋です。
クローバー型のジャンクションなので、橋は無くてもいいのですが、通行量が多いので橋が架かっています。
大宰府インターから福岡都市高速に入ります。ここまでくれば博多バスターミナルはもうすぐです。
福岡都市高速です。かなり高い高架区間もあります。空港が近いため、道路照明灯が低い位置に付いています。
博多バスターミナルに到着です。博多駅のすぐ横にあります。昔は博多駅交通センターと言っていました。
約2時間で熊本交通センターから博多バスターミナルに到着しました。
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おわりに
ひのくに号は、高頻度運行と低廉な運賃で、生活に無くてはならない路線として定着しています。ほとんどの便は予約不要であるという点も気軽です。
予約不要で、かつ人気があるが故に、一部の便では補助席まで満席となり、途中バス停からの乗車が出来ないこともあります。
これまでは増便を繰り返してきましたが、近年は乗務員が慢性的に不足しているため、増便もままならないようです。
予約不要の気軽さは継続してほしいのですが、利用の多い便と少ない便で価格差をつけるなど、ある程度利用者分散化の検討が必要になっているのではないかと思います。