JR KYUSHU SWEET TRAIN 「或る列車」乗車記 料理後編
先日に引き続き「或る列車」の乗車記です。
スイーツコースのご紹介なのにもかかわらず、前回はスイーツに行きつく前でした。
スイーツコースの演出は、東京・南青山のレストラン「NARISAWA」のオーナーシェフである成澤氏によるもので、 自然環境をテーマにした料理をつくり続けるシェフとのこと。食材は、成澤氏が実際に九州各地の生産者を訪れ、五感で確かめた質の高いのものを使用しているとのこと。今回はスイーツ4連発です。
どんな内容だったのでしょうか?
メニューはこちらです。
スイーツ1品目、暖かな陽射しと名付けられた福岡県紅茶とキャラメルのカクテルです。スイーツ1品目からいきなりハイレベルです。
暖かな陽射しのようにほんわかと幸せな気持ちになれるスイーツです。
飲み物は福岡県の星野製茶園から、紅茶です。紅茶スイーツに紅茶を合わせるという安易な発想(笑)
レモンティーにして頂きました。
続いて日向夏ジュースも頂いてみました。甘酸っぱくて最高です。長崎から佐世保までは大村線を行くのですが、大村湾を望む景色と共にスイーツを頂けます。
ついでにミネラルウォーターも。
スイーツ2品目は 長崎県米麹ともち米の甘酒、熊本県柚子と福岡県苺の香り です。
きれいな透明の器でサーブされます。
甘くて少し酸味のある苺のシャーベットと柚子風味のゼリーのようなものを甘酒のソースで調和させています。見た目にもきれいです。タイトルは初詣となっています。凡人なので初詣とスイーツの関係が分かりませんが、今年もいいことがありそうな気がしました(笑)
飲み物はコーヒーにチェンジです。
スイーツ3品目は 熊本県柑橘類のクレープシュゼット です。
柑橘類とチョコソース合いますね!少し温かいスイーツです。すごく繊細な盛り付けですが、これを揺れる車内でやっているのって驚きます。
めちゃくちゃ大変そうです。「或る列車」の使用車両、キロシ47という形式の「シ」は食堂車を表しているのですが、その名に恥じない調理をしています。
飲みっぱなしなのでお手洗いに。2号車の運転台側に2室あります。
ロゴを大胆に配置したガラスの扉です。
緑あふれるトイレです。
個室とは別に明るいシンクが一つあります。
さあ、まだ飲みます(笑)ミルクティーです。
ハウステンボスが見えてきました。近年はHISの力により大賑わいらしいです。終点佐世保ももうすぐです。
最後は3品一度に出てきます。
左から
福岡県抹茶のクリームブリュレ
福岡県バニラのガトー
です。
バニラのガトーは結構甘めで苦いコーヒーに合いそうでした。
和栗と無花果のパイ包みは、初めて一緒に食べましたがおいしかったです。
抹茶のクリームブリュレは私の知っているクリームブリュレとは違いましたが、確か抹茶大福のような味でおいしかったですね。
最後は緑茶で渋ーく〆ます。
佐世保駅の高架ホームに到着です。
怒涛のスイーツ4皿ということで、初めはそんなに入るかなと心配していたのですが杞憂に終わりました。それぞれ全く異なるアプローチで九州の素材をうまくスイーツに反映させてあり、楽しんで食べられました。
また、こだわりのドリンクがフリーという点も素晴らしいところで、欲を言えばエスプレッソも飲めると嬉しいなと感じたところです。
長崎コースと大分コースをそれぞれ半期ごとに走るので、スイーツの内容もそれぞれ毎回変わります。
一度乗ると、魔法にかかったかのように虜になってしまうので、リピート利用したくなります。次は機会があれば大分コースを楽しみたいと思っています。
JR九州はななつ星とこの「或る列車」から、ハード面の作りこみがより細かく丁寧になり、それはかわせみやませみに反映されています。利用者としては、自然と期待値が上がっています。次のD&S列車はどんな驚きがあるのかと楽しみになりますね。
ソフト面においても、九州の食材をふんだんに活用して、有名な方にプロデュースしてもらうことで、食材の魅力をさらに見出していて、内外の方に楽しんでもらうことで九州のブランド力アップに貢献していると言えるでしょう。
熊本&鹿児島のおれんじ食堂と共に、これからも九州ブランドを引っ張る存在であってほしいなと願っています。