おれんじ食堂乗車記 ディナー編
昨日に引き続き、肥薩おれんじ鉄道のおれんじ食堂のレビューです。
↓スイーツ編はこちら
八代名産の晩白柚が飾られていて、とてもかわいらしい先頭部です。
ディナータイム、どんな内容だったのでしょうか。
水俣までスイーツを楽しみ、しばしゆったりとした時間を楽しんだ後、鶴が飛来することで有名な出水からはいよいよディナーのスタートです。
メニューはこちら。フルコースです。すでに前半のスイーツを完食しているので、まあまあお腹は満たされています。胃が試されます(笑)
車内で直接支払っていただくことができる豊富なドリンク類です。焼酎が1杯300円と居酒屋より安いです!とやかく言わず焼酎を飲め、ということでしょう(笑)
1号車にたくさん焼酎がありますね。さすが熊本と鹿児島を結ぶ鉄道、焼酎推しです。飲み鉄が捗りそうです(笑)
確か最初の1杯は食前酒のようなものが出てきたと思うのですが、何だったのか忘れてしまいました。
前菜三種盛りです。
水俣ふろふき煮 夢一水産の魚味噌添え
水俣で積み込んだお料理ですね。優しいお味でした。
茶美豚のサルシッチャ カボナータ添え
ビールに合いそうです。味わい深い豚さんです。
玉ねぎのムース 長島産生うに
これヒットです!生うにもおいしいし、玉ねぎのムースも最高でした。
くまモンラッピング車両と離合です。何だかくまモンに覗かれてるみたいです。そんなに見つめないで。
続いて
Un painのオレンジクーペ 豆乳クリーム
水俣葉野菜と海藻コラーゲンサラダ
長島産鮮魚の生ハム 太秋柿ドレッシング
Un painのオレンジクーペ はパンのことです。Un painというお店のパンで、豆乳クリームにつけて頂きます。初めての食べ方です。
そして鮮魚の生ハムが絶品!お刺身とは違う鮮魚の頂き方です。野菜も新鮮で、高級な太秋柿のドレッシングもいけます。
列車の中でここまでの料理が頂けるとは驚きです!
お酒も進みます!
そして
薩摩八重ファーム黒豚ベーコンと白インゲン豆のスープ仕立て 鮮魚のグリルを浮かべて
です。これ、具沢山のスープなんですが、中に魚が入っていて、いろいろなエキス溶け込んでいてこれまたうまい!
車窓から雲間から光のカーテン、いわゆる天使のはしごが見られました。
途中の阿久根駅です。駅舎がリノベーションされて、おしゃれに変身していました。
すぐ分かると思いますが、水戸岡鋭治氏のデザインです。
食堂もあります。
子ども用の木のボールプールも。さすが水戸岡氏です。子どものことを考えることは大事です。
そして再び列車の中。車内でアーティストの生演奏が楽しめます。
ジャズピアニストの松本圭使さんによるピアノの演奏です。ここまでくると、本当に列車の中とは思えなくなります。思い出深い時間を過ごせました。
そしてメインは
熊本紅い紅いパエリア あおさスープをかけて
不知火産の車海老 赤鶏 芝海老
赤米 あさり 赤芯大根 パプリカ
インゲン トマト オリーブ
です。
実は、熊本は赤(トマトや阿蘇の赤牛、車海老など)、鹿児島は黒(黒豚や黒酢など)でお互い切磋琢磨しています。
このように鍋ごと持ってきて見せて頂けます。このパフォーマンスがまた食欲を引き立てますね。
あおさのスープをかけて持ってきて頂けます。これまた最高です!車海老に芝海老に赤鶏やあさり、そして野菜達。陸海空(鶏は飛べないか)のうまいものが凝縮したごはんです。満腹なはずなのにおいしいから全然苦になりません!
散々前半にスイーツを頂いたのですが、やはりフルコースの〆はデザートです。
チョコムールブリュレ ベリーソース
八代産苺 ガトーショコラ
2品もデザートが頂けます。クリームブリュレ系好きなんですよね。表面のパリッとしたカラメルとチョコ風味のムースが美味。苺のガトーショコラは濃厚です。
いやー心から幸福に満たされた4時間弱でした。
沿線のいい素材×素敵な料理人が調理した料理×素敵な空間×素敵な景色=最大限の幸福ということが分かりました。
ファーストクラスの誰もが知っている一流の素材を使ったわかり易い高級感のある料理、お酒ももちろんそれはそれで楽しいのですが、おれんじ食堂が持つ地域のいい素材を活かした料理をその地域で味わうのもまた楽しいものです。
これからも、熊本や鹿児島に根付いた食材にこだわって、それに地域外の一流の食材を組み合わせたり、焼酎と合う料理などテーマを持ったコースを開発するなど、柔軟な発想でこれからも幸せな時間を我々に提供してほしいなと感じました。
九州の鉄道は魅力的な車両を使った列車が多くて迷ってしまうと思いますが、おれんじ食堂の旅も検討してみてはいかがでしょうか。